俳優にダンスのマンツーマンレッスンは必要?

先日、とある掲示板を徘徊していた時の事、ダンスレッスンへの問い合わせを発見しました。要約すると

ミュージカルをやりたくてジャズダンスも習おうと思う。全くの初心者だが、オーディション合格を目標に、マンツーマンでしっかりレッスンしてくれる先生を探している。都内希望。

という書き込み。ちと気になるうえに首を捻ってしまったので、マンツーマンレッスンに対しての小出の考えをまとめてみたいと思います。また、これは小出の実体験からの本音もあります。
あらかじめ2点ほどはじめに断っておきますが、まず1点目。永くレッスンを続ける中で偶然が重なって「結果、一人だけ」のレッスンになることは、あります。その時の寂しさたるや、新年を迎えて10分経っているのに誰からも年賀メールが届かない時の孤独感に匹敵します。でも普段は聞けないような質問したり、自分の苦手部分を修正する、或いは日頃の鬱憤を晴らす(色々な意味で笑)のも結構でしょう。こういうケースでのマンツーマンレッスンは、むしろチャンスと言っていいと思います。そして2点目、美容の為、ダイエットの為、健康、リハビリの為にジャズダンスを始めようという場合もマンツー、結構だと思います。それはそれで素晴らしい事です。
でもこれら2つのケースは最初に紹介した書き込みの内容「ミュージカルをやりたくてジャズダンスレッスンを始める」とは、ちょっと意味あいが変わってくるので除外。舞台って所に的をしぼります。そしてこれから書く内容はダンス限定です。声楽や演技には適用できません。
前置きが長くなりましたが、小出は舞台を目指している人間が日常的に、しかも自らすすんでマンツーマンレッスンを希望するのは効果が薄いと考えます。いや、メリットどころか弊害ばかりです。ざっと思いついただけでも。

他人と比較ができない。

同じレッスンを受けている他の人の動き見て気が付く事は無限にあります。稽古場は宇宙なのです(笑)これを放っておく手はない。つまり見様見真似です。さらに、公演に於いて、舞台中で構成されるダンスナンバーは大抵の場合ソロダンスより群舞の方が多いわけです。ソロダンサーになる以外眼中なし!という一匹狼な変人はともかく、共演者なりライバルの動きを研究してレッスンしたほうが結果として上達のスピードは速くなると思います。

できる事しかやらなくなる。

マンツーマンレッスンは、その人のレベルに合わせた専用のレッスンを思い浮かべると思います。つまり自分基準に引き下げる。ダンスを始める俳優にとってこれは逆効果と考えます。レッスンする当人が周りに追いつく意識、周囲基準でないと上達は亀並みにスローペースになります。厳しい言い方をすれば、今、踊れない事をマイナスと感じたからこそレッスンを始めるのだから、言い訳が効くような逃げ場を自分で作るなど言語道断。小出が審査員ならこの時点で不合格です。クラス自体にレベル分けは存在しても、参加しているメンバーとの実力差はれっきとしてあるわけです。自分の実力以上の動きをやらざるを得ない状況に身を置く事で、能力は確実に引き出されていきます。

高い

ぶっちゃけお金の問題です。マンツーマンでお願いします!と言う事は、その時間帯イントラを雇うって事に他なりません。既に存在する個人レッスンに乗っかるのとは訳が違う。レッスン料金のほかにスタジオレンタル代金、交通費を個人で払ったら、ダンス上達する前にお金で潰れます。非常にもったいないです。ダンスレッスンの相場って、大手のダンススタジオでも1レッスンだいたい2000円~高くて3000円ちょっと越えるくらい。上記に挙げた弊害を考えれば、通常のレッスンの方がよっぽど中身が濃くて意味があって、レッスンしたらしただけの成果はちゃんと出ます。年代や業態が違う人間と接する事で視野も広がるし友達もできる、世界が広がるってもんだ。舞台になればチケットも買ってもらえる(切実)
という事で、これからダンスを始めようとしている俳優にとって、ダンスのマンツーマンレッスンは百害あって一利なし!

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