ダンス舞台本番で必要になる5つの能力

日々のレッスンではやらない為に本番の舞台稽古でしか養えず、ステージ上でも必要になる能力ってのがあります。今日は小出がFirst Liveでも出演者のみんなに要求した5つの要素をご紹介します。たいへんな要求ですが、ステージに立つ方、観る方、支える方、皆同じ人間ですからできないことは絶対ない。問題はね、やろうとするかどうかなのです。

1 空間を支配する能力
これはお客さんが会場に着いてから感じる無臭の「におい」みたいなもので、それだけで酔わせられる能力のことです。集団全体もありますが、個人別にもある。そして、ステージが始まってから終わりまで、けっして途切れることはない。自分が空間を支配できるようになると、お客さんが今、何処を観ているのかとか、自分がステージのどの位置に立てば良いのか等など、色々なこと判るようになります。
似たような概念で「空間を埋める」とか、「空気」とか「エネルギー」ってのがありますが、それとはちょっと違うかなあです。

2 客席がどんな状態か把握する能力
どのようなステージでも、お客さんの集中力が途切れてくる時ってあるんですね。そういう時に、どういう踊り方、引き込み方をするのかは、演者の手に委ねられます。緊張感のあるシーンなら、お客さんはちゃんとついてきてるのか?笑いを起こしたい時には、前シーンからのつながりも大事です。これは日々のレッスンでシュミュレーション可能ですが、それはあくまでもシュミュレート。もちろんやらないよりはずっと良いですが、本番で得られる経験の比ではありません。客席の状態を汲み取れてようやく、真に自分も楽しめるようにになるのです

3 共演者との呼吸を感じる能力
基本的に、レッスンは自分と向き合う時間ですから日々の練習では養えません。これぞ、本番のステージへ上がる機会を得なければ経験できない、舞台の醍醐味でもあります。小出も長くレッスンをやってきましたが、共演者を意識する為の練習をした経験はあまりない(全くやらなかったわけではない)。
舞台の稽古期間で養う事ができるので、ちゃんと慣れておく必要があります。恥ずかしがらないこと笑。具体的には共演者の視線、息遣い、踊り方などを感じるチカラです。
本番ステージでの共演者の存在は、時に励みになるし、鼓舞もしてくれます。また、貰うだけではなくて自ら発信する。とても大切な要素です。

4 オペとの関係を把握する能力
日々のレッスンに照明さんや音響さんが常駐してることって、まずないでしょう。なので、この要素も日常では養えない。
初出かもしれませんが、小出はスタッフとして音響も照明もやったことあります。ブースにいてステージ上の進行をみていると、演者の状況によって心境が変わるものなのです。これ本当。
静かでシビアなシーンでは、フェーダーを操作する手にチカラが篭ったり、アッパーで華やかなナンバーでは、もはやVJ、DJ気分です。信頼できるオペレーターさんは、こちらの要求を満たすだけでなく、与えてくれます。演者から受け取る印象によって照明の色や方向、強度。音の大きさや「ゆらぎ」なども変化させるチカラを持っているのです。一緒に表現するというのかな。
演者としては、スタッフさんにまでノラせて、且つ感じる事ができれば最高の結果が得られます。

5 今、自分に何が起きているかを把握して、出せる能力
その時その瞬間、自分に湧いている感情や体の状態を冷静に把握しておくことは、日々のレッスンでも養えます。難しいのは「出す」方です。数日に渡って公演を打つとしても、そのステージは一度きり。当然、自分の体だって每日変化する。その変化を自分で受け入れて「出す」には度胸がいるんです。
変化を受け容れず、練習で行ったことをただ再現するような取り組み方だと、それは「嘘」になっちゃう。意識して練習を積むと、次第にできるようになりますよ。

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