【後日談】各ナンバーを振り返る②

前のエントリーに引き続き、各ナンバーの解説やちょっとした小ネタを書いていきますよー。「ああ、そんなふうにして創られていたのか」、みたいにステージを回想してもらえたら嬉しいです。

MCが終わってから次の女性陣ナンバーまで、衣装替えの時間が必要でした。なにしろ俺達は総勢5人ですから、どうにかして間を持たせなければならない。短いナンバーを差し込むにしても、あまり重くならないほうがいいなあと思っていました。当初は

で踊ろうか?とも考えていたのですが、いまひとつピンと来ない。それはなぜだろう、と考えた挙句導き出した答えは「お客さんが知ってるナンバーが少ない」ということでした。そこで、知名度があり、振りも付いているこの曲がセレクトされたわけです。
ある一定以上の年代の人はみんなこの振りできる笑。こういう曲が他にあるとしたら・・・ピンクレディーかな。本番は「どうかな〜?みんな恥ずかしがってやってくれないかな〜」等と思ってましたが、どうしてどうして笑。予想以上にみんな両手を使って踊ってくれましたので、小出の方が驚いております。

「女性陣だけの、女性ならではの華やかなナンバーを入れたいな」と考えて香盤に組み込みました。メンバーのたかはしあきこ演出・振付です。小出は全体的な演出として「衣装や自己アピールに関して、これでもか!というくらいやってくれ」と要求した記憶があります。
キラキラした感じよね。ゴージャスな感じよね。ミラーボールな感じだわ。
稽古を重ねるうちに、踊り手3人の表情が次第に変わっていきました。視線の使い方も上手くなった。何と言いましょうか、女性が本能的に抱いている「踊りたい衝動」がぶあーと出てる感じ。もちろん男も持ってますが、女性のほうが圧倒的に強いんです。故にダンス界って女性のほうが多いでしょ?踊りたい衝動をストレートに受け入れてるからなのです。

【寸劇①】
今回のステージ構成には寸劇やMCが多数盛り込まれています。それらは割りとアバウトな状態から稽古を重ね、徐々に「使える」部分をセレクトして固め、最終的に本番、という創り方をしていました。しかしこの寸劇だけは台本に則っり、忠実に行われています。完全に芝居シーンです。小出といわしの言うセリフは、次のナンバーの歌詞にインスパイアされた物で、

「海が見たいなあ」
「何だよ唐突に」
「相棒は見たくないかい、海?」
「見たいか見たくないかと問われたら、見たいわけでもないかもしれぬでもない」
「わからないよ」
「僕は人を愛したいなあ」
「ポエマーだね」
「人を愛したくないかい、相棒?」
「愛したくないなあ」
「孤独を愛してるんだね」
「愛と踊りは孤独なのさ」

なんとも不条理なセリフができあがりました。

香盤を練っている段階では「コミカルナンバー」という位置づけでした。どんな曲で踊ろうかなあと考えていた頃、メンバーのいわしが「この曲はどうですか?」と提案してくれたのです。振り付け時に、

「とある砂漠に海を見たい怪獣と、人を愛したい怪獣がいる。その2人(?)が各々の想いを抱いて、それぞれの方向へ旅立つ」

そんなふうに言った記憶があります。
このナンバーは見かけの軽快さとは裏腹で、身体に相当こたえます。でも、楽なところでやってはお客さんに届きませんからね。結果として楽しいナンバーになったと思います。

たかはしあきこのソロで、小出演出・振付。ダンスか?と問われたらそうでもない。振付時に「ダンスを使った芝居だと思って」と伝えた記憶があります。
じつは、ダンスと芝居は根底でつながってる。踊れない役者はこのナンバーは絶対できません。芝居のできないダンサーはこの演出に絶対耐えられない。
ネタをバラしてしまうと、かれこれ10年以上前。僕のお師匠がこの曲でナンバーを創ったことがあるのです。もちろん振付は違いますけど、イスがあり、女性の踊り手ひとりというのは全く同じ演出です。その作品のオマージュであり、乗り越えようと試みた野心的ナンバーです。

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