ダンサー視点から役作りをする3つの方法

今日は芝居の話。演技の話です。でも、ここでスタニスラフスキーの話をしてもあまり得しません。そりゃあ「芝居一本」(清酒の名前みたい)でやってる人たちには、体験という意味で敵わないわけです。小出はダンスをやってますので、踊り方面から役(芝居)を構築する方法について書いてみます。いや、これはまさに隙間産業だわ。

ダンスをはじめて3〜4年くらいした頃です。芝居中でダンスを活かすにはどうしたらいいのだろう?という考えが芽生えはじめました。所属していた劇団の公演では、ダンスシーン、もちろんある。しかもかなり複雑でテクニカルなやつです。けれど、いわゆるストレートプレイで、ダンスを活かす機会はなかなか得られなかった。なので、劇団公演に、時たま挿入される芝居シーンで試すより方法がなかったのです。たどり着いた着目ポイントは、「どのように身体を使うか」でした。
小出が実際に採っていた方法は、主に3つです

①セリフなしでやってみる。
この方法は基本的に稽古が前提。本番では使えないと思う。でも、やってみると案外発見があるし、面白いうえにステキな事が起きたりする。通常、台本には自分の役のセリフが書かれています。しかし仮に、セリフが無かったらどうだろう?あるいは、喋れない役だったとしたら、自分の気持ち(自分の役)を共演者、そして観客に理解して、感じてもらうにはどうすればいいのか?そんな風に考えて動きを創っていました。実際に試してみようと思ったならば、「セリフ無しでやってみるよ」と、共演者、演出家の許可をとってくださいー。いきなりやると嫌われます。

②とにかく動き回る
この方法ではセリフをそのまま活かしますが、あまり意味を持ちません。とにかくよく動く。考える前に動く。すくすく、ぐんぐん動く。というものの、シェネしたり、ピルエットをするわけではないのです。←ここがキモ。動きそのもの、空間そのものになるわけ。自ら呼吸を乱して、混沌とさせるわけです。すると……なんていうのかな?トランス状態になるわけです。まあなんといいますか、ちょっと凶暴な感じになるんです。あれだ、フォースの暗黒面に堕ちるんです。ダークサイドに堕ちるわけです。極限まで身体を使い果たした時に何かが見えてくる、もっともダンサー的な役作りかもしれません。

③舞踏的に動く
②の逆で、動きを徹底的に削る。動きたい時だけ動く。動きたい衝動が芽生えたら動くし、それ以外は静まっているという感じです。多くの人間は、動きたい衝動を抑えこんで生活してます。役として演じる人間もおなじ。動きたい衝動は芝居中にも感じるんですけども、瞬発力を駆使して一気に放出し、また収める。そんな感じですかねえ……。って参考になってるかわからんが笑。うーん。極東の島国的な役作り方法。欧米人にはあんまり理解されないかも。そのかわり、ちょっと畏れられる。

役者は言葉を操ります。故に、どうしても言葉に頼りがちになる、と小出は考えます。ダンスやってて得したなーと思うのは、いつの間にか、ダンスやっていない役者には到底真似ができない表現が可能になったところです。

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