ジャズダンスのシェネ。上手く回れない時の4症状とその解決方法。

基礎訓練中でのアティチュードポーズです

以前書いたこのエントリー。
「ジャズダンスが上手くなる方法を、言葉で表現するのは難しいと思うんだ、ってお話」
読み返してみると、文章の粗が目立つ……のは置いておいて(笑)言おうとしている事は解る(書いた張本人だからね)未だにそう思っています。やはり、ダンス上達のアドバイスを言葉で表すのは難しい。そのような理由もあって、YOUTUBE動画を使って自分の動きを客観的に捉え、復習できる機会をつくってみたり、体幹トレーニングを採り入れてみたり色々してます。ところが動画だけでも不十分。やったつもり、または解ったようになるだけかもしれない。そこで読むダンスレッスンがあってもええじゃないか?という物騒な考えが涌いてきました。なのでこの度、小出が主にレッスンで言っている事を抜き出して推敲し、書いてみようと思いました。今日はシェネについて語ってみようと思います。今小出の頭の中では、架空のダンサーがシェネを繰り返しているわけです。その人に向かってアドバイスしたら何を指摘するか?を前提としています。ですので、「あ、自分も同じような状態になっていたかも!」「わかるわかる〜」みたいにチェックシート的に使っていただければよろしいかと。
曲がりなりにも毎週、ジャズダンスのレッスンを受け持たせていただいております。稽古を観察していて、単に「シェネが回れない」と言っても、いくつかの典型的な症状が見えてきました。その症状を大別すると大体4つ。以下に挙げてみます。

1真っ直ぐに進めない。意図しない方向に進んでしまう。
2目が回る。
3バランスがとれなくてフラフラしている。
4音楽、リズム(カウント)に遅れる。

思い当たるフシはありますか?自覚症状はありますか?今日のエントリーはこの4症状について、
【症状】
◯考えられる原因
①チェックする身体の状態。
●試してみるべき解決方法

という順序を追って、アドバイスできる事を文章で書いていきます。

【真っ直ぐに進めない。意図しない方向に進んでしまう】

◯このケースは足を出す方向がコントロールできていない為です。さらに上半身と下半身が連動していない事も考えられます。
①上半身と下半身が固定されているか?行きたい方向に足を運んでいるか?

●妖怪ぬりかべになったつもりでやってみる。

ゲゲゲの鬼太郎の妖怪仲間で『ぬりかべ』っていますね。あのひと?は一枚の壁でできてるのでとても固いです。

ぬりかべがシェネしてるイメージです。なにしろ豆腐じゃないよ。

ぬりかべがシェネしてるイメージです。なにしろ豆腐じゃないよ。

仮にぬりかべがシェネの名手だとします。自分の行きたい方向へ、一直線にシェネできるのです。どうしてでしょう?それにはちゃんと理由があるのです。行きたい方向へ正確に進むには、180度ずつ「どすん、どすん」と身体を回転させていくより方法がないからですね。
さて今度はあなたの番です。ぬりかべの気持ちになるのです!普通に力を抜いて真っ直ぐに立ってみてください。その状態で左右の腰骨(触ってみてぐりぐりするところです)と左右の肩の骨(リュックサックの肩ひもをかけるあたり)、この4点を、頭の中で線で結びます。この時に描ける四角形は基本的に長方形ですね。これ、正にぬりかべです。シェネの練習の時は、この四角の形(ぬりかべ)が崩れないように意識してみてください。そのうえで180度ずつ足を出してみてください。

【目が回る】

◯ひとえに首がついていない事が原因でしょう。もしくは腹が減っているという事も考えられます。
①首はついているか?
●仮に、8カウントで4回転するシェネの練習をします。進行方向は最初に右足が出るパターンとしてください。カウントと脚の順番を対応させると以下のようになります。

カウント=1、2、3、4、5、6、7、8、
脚の順番=右、左、右、左、右、左、右、左、

さて、この図に「首」を入れてみると水曜どうでしょう?

カウント=1、2、3、4、5、6、7、8、
脚の順番=右、左、右、左、右、左、右、左、
首の順番=◯、◯◯、◯◯、◯◯、◯

首はANDカウントに入れます。カウント「1、2」の「、」にあたる部分です。この間にクルッとつけてください。ヌラ〜とぼんやりつけないように。なぜならこの首をつける、という動作は常に意識する事がとても大切だからです。実体験として語りますが、何年ジャズダンスの練習しようとも意識が抜けるとすぐに衰えて、目が回ります。舞台上では特に強く意識しないと、照明効果と相俟って確実に目が回ります。「首をつける」は熱し難く、冷め易いのです。

【バランスがとれなくてフラフラしている】

軸が感じ方が少し薄いと考えられます。弛んだゴム紐よりも、伸ばしたゴム紐の方が張りがありますよね。人の身体も同じなのです。
①身体が上下に伸びているか?
●バレエの練習の時に、「引き上げる」と言ったりします。自分の頭、つむじ辺りが天井に向かって引っ張られている感覚です。この、引き上げる感覚を持ったままシェネをしてみてください。実はこれ、案外簡単にフラフラを抑えられます。ところが引き上げるだけでは、あなたの身体は完全に支えきれていないのです。下方向へ、床を押すという感覚を養ってください。
床を押す感覚というのはなかなか掴み難いです。なぜなら床は凹んでくれないし、地面を力一杯踏んでも地球が向こうへ押しやられる訳ではないからです。
日常生活で床を押す感覚を掴める瞬間はないだろうか?勿論あります。それは自動車の運転中です。
普通免許持っている方はアクセルを踏む感覚を思い出してください。今あなたは運転席に座っています。エンジンをかけて停車しているところから、アクセルを踏み込みます。時速30/kmまで加速してください。この時、アクセルペダルから足を離すと当然減速します。車が時速30kmで進み続ける為にはアクセルを踏み続けなければならないですよね。
これや、これやがな!ダンスで「床を踏む」感覚は「このアクセルを踏む、踏み続ける」に似ています。シェネでルルベしている間は常にアクセルを踏む。時速100kmで関越自動車道をひた走るような感覚です。

【音楽、リズムから遅れる】

◯ハッキリと申し上げます。「リズム感が悪い」という原因は当てはまりません。音楽で言うところのリズムやグルーヴを感じる能力と、ダンスで言う「カウントをとる」。どちらも同じような印象を受けますが、この2つの能力は別物と捉えてください。身体を使う事に慣れていない、あるいはダンス的に身体をコントロールできていないと捉えた方が前向きになれます。
① 歩幅が大きい。
●まずチェックしたいのは歩幅です。広過ぎてはいませんか?大股で歩けば、その分カウントから遅れがちになるのは至極当然。ではなぜ大股になるのか?リズム感が悪いと大股になるのでしょうか?それはちょっと違う気がしてきますね。そう、無意識に身体を使っているからなるのです。そこであなたに最適な基本的な歩幅を知る必要があります。その方法とは、まずバレエでの1番ポジションをとります。そこからルルベした状態、これこそがあなたに最適なシェネの歩幅です。普段会社や学校に行く時の歩幅よりずっとずっと狭いはずです。この状態を保ったまま練習を繰り返えしてみてください。
②カウントに遅れても死なないから、という「あまちゃん」が心のどこかにいる。
●朝の連ドラにはいません。あなたの心の中に「あまちゃん」はいます。極東の危機管理能力ですね。カウントに遅れても人間死にゃしません。ところがダンスにおいてカウントに遅れるという事は、ダンスが死ぬという事です。あなたは死ななくてもダンスは、死にます。練習の時は特に強く意識しないと、なあなあにしてしまいがちです。そのうち自然と直るだろうなどと考えてはいけない。直りません。意識がないと何年練習しても、例えどんなに遅いテンポの曲でも遅れます。現にそうなったダンサー(といえるのか?)を知っておりますので強く申し上げておきます。

これらの解決策は、レッスンから離れている時にこそ効果を発揮します。要は頭の片隅に置いておけば良いわけです。お風呂でリラックスしている時に、ふとフラッシュバックしてくる。これが後々になって効いてきます。どうぞお試しを。

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